築48年住宅リノベーション記録 vol. 2 基礎工事
- honeycomb-labo
- Mar 2, 2022
- 3 min read
Updated: Apr 25, 2022
こんにちは ハニカムラボです。
お久しぶりのブログ更新です!
昨年6月末のブログでご紹介した
「築48年リノベーション住宅」は8月に無事完成しました!
今はお客さまのあたたかな住まいとなっております。
前回から時間は空いてしまいましたが、
このリノベーション記録は完成に至るまで、
順を追って更新していく予定です。
技術とこだわりが詰まったリノベーション住宅ですので、
はじめてハニカムラボを知る方や
本気のリノベーションをお考えの方にとっても
見ごたえのある内容になっているのではないかと思います。
ということで、お話は前回の続きからはじまります。
着工前に建物の調査は行いますが、
旧い建物ですと解体してから見つかる問題もあります。
ここでは基礎部分に雨水による問題が見つかりました。

大きく穴が開いた地面。床を剥がすと、基礎の下で地盤沈下が起こっていました。
雨水が流れ込んで、地面が削り取られたことが原因のようです。
この不安定な基礎の上に丈夫な家を建てることはできません。
ひとつずつ問題を根本から解決していきましょう。
まずに取り掛かるのは、
湿気や水気を断ち切って強度のある基礎をつくることです。

着工から8日目、既存の基礎に鉄筋を打ち込んだところです。
張り巡らした鉄筋が、後で流し込む生コンクリートと
一体化することで安定した基礎ができます。
基礎を繋げて強度を上げるために大事な行程です。

着工から12日目。
建物の基礎に生コンクリート(フレッシュコンクリート)を流し込んでいきます。
この工程では素早さがポイント。
コンクリートが固まっていくため作業に長い時間はかけられません。


ミキサー車から建物まで、手押し車で何往復も運び込みます。
溢さないようにバランスをとりながら、
重い生コンクリートを運ぶのは、なかなかに大変。
でも慣れている職人さんたちは、
まるで祭りのような雰囲気を醸し出しながら
手際よく作業をこなしていきます。


ここで少し補足になりますが…
鉄筋コンクリートが耐久性に優れている理由をご存知ですか?
まずコンクリートは圧縮に強く、鉄筋は引っ張りに強いという特徴があります。
さらに、コンクリートはアルカリ性で鉄筋は酸性、二つ揃えば中和するという性質があります。
2つの素材の良いとこ取りが鉄筋コンクリートなのです。


コンクリートが硬化するのを待ちます。
これで基礎の耐久性は格段に上がり、地面からの湿気も防げるようになります。
硬化したら、次は弱った土台の入れ替えと、湿気対策をしていきます。


この建物では、基礎(コンクリート)と土台(木材)が直接ふれていたため、
湿気により木材が腐食していました。
湿気はシロアリ発生の原因にもなります。
ジャッキで持ち上げて、土台を入れ替えていきます。
このとき、基礎と土台の間に「基礎パッキン」という部材を挟み込みます。
基礎パッキンを間に挟むことで風通しが良くなり、
地面から湿気が上がるのを防ぐことができるのです。
築48年住宅リノベーション記録 基礎工事編はここまで。
次回は構造補強についてお話いたします。

構造補強編では、この建築現場に欠かせない道具の話からはじめましょう。
専門的な内容になりますが、どうぞお付き合いいただけると幸いです。
Comentários