家具のリノベーション
- honeycomb-labo
- Jan 22, 2015
- 3 min read
Updated: Dec 16, 2020
2015.1.22
こんばんは!
4~5年前?ちょっと前の工事なんですが、
「北欧のお家に住みたい!」ってお客様がおられて、工事をさせていただいた時のおはなし。
築40年程の素敵なマンションにお住まいのお母さん。
とてもお忙しい方で早朝から真夜中まで何十年も働きづめの生活。
そんな毎日だから家のことまでなかなか手が回らなかったのですが、これを機に生活を見直したいという強い希望もありリノベーションをすることに。
古い家具や不要なものは全部捨ててしまいたい!
ということで、廃棄するモノを見させて頂くために、お宅を拝見・・・
すると、

このタンスくんに出会う。。。
結構古い洋服タンス。
お話を伺うと、40年ほど昔のもの。
となると、1960~1970年代。
ジミヘンとドアーズと吉田拓郎の時代・・・→時代合ってる?個人的身勝手な価値観(笑)
この頃の突板って今ではなかなか見られない樹種や、おもしろい木の使い方がされてるものが多い・・・!
とにかく突板のシンメトリーが美しい!
タンスについて更にお話しを伺う。
どうやら昔は大切に使っていたが、年数が経つにつれてあまり使わなくなってしまった様子。
忙しい日常の中でうまく活用できないまま時間が過ぎ、ついには邪魔な存在になってしまったとのこと。
若かった頃のお話をいろいろと話してくださいました。遠い記憶がどんどんとあふれてきて・・・
お施主様の脳裏に様々な過去の情景が・・・僕の頭の中はジミヘンと吉田拓郎が・・・いやいや。
タンスの前がちょっと柔らかい空気でつつまれて・・・
本当にこのタンスくん捨てちゃっていいのか・・・?
リノベーションとは工事という手段を使って、生活を刷新することだ。
→生活を見直す為のリノベーション。
→広さには限りがあり、全てを実現することは不可能である。
→そのためには、捨てなければならないものもある。
でも、
捨てることも大切だけど、捨てない方がいいこともある。
すごく悩んだんですが、お母さんのいろんな思い出話を伺っているうちに、やっぱりこれは捨ててはいけないんじゃないかと思うようになってしまい・・・
お施主さんと話し合い、このタンスくんを使ってテレビボードをつくることにしました。

なんとも言えない突板の風合・・・
工場で加工し

塗装補修・・・

脚をつけて完成!

引き手などの金物もリユース!

納品。
昭和の家具が北欧にマッチしてます。
お施主様はかなり感動されて、捨てないでよかったと本当によろこんでくださいました。
実は、捨てないと決めたあの後も、家具を買った頃のことをずっと思い出されていたみたいで、引き渡しの頃には何か大切なことを思い出されたかのような・・・
そんなすがすがしさにつつまれていました。
本当に捨てないでよかったね!
タンスくんは役目を終えて、新たな役目を得ました。
これって家具のコンバージョン?住宅のリノベーションと似てるよね。
と、ちょっと感慨深い工事だったなぁ・・・

家具もリノベしまっせ・・・!笑
ゆかわ
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